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2024/04/20 14:59 |
厳島のプチストーリー

石だけではなく、土地にも物語があり、特に所以の深い場所に行くと風の音の中に物語がイメージとして浮かんでくることがあります。これは宮島のひっそりとした公園の写真です。観光エリアを少し離れた場所で、まったく人がいない静かな場所でした。私にはこの場所が、どうしても海の中にあったような気がして仕方ないのです。写真を見ていてもこれが陸であると思えない。そんな場所から聴こえたプチストーリふたつです。



幾千の時を越えた願い。(トヨタマヒメ)


[1]龍族の物語

美しき島

龍族の地

この海に浮かぶ島は

もともと龍の血族たちが住処として選んだ土地で

海を隔てた向こう岸に住む人々とは

血筋も文化も全く違うものだった。


神・・・

古代の”智”を持つ者たちの事。

何でも知っている。

経験もある。

世の中の憂いの中で生きている者たちが

俗世とは隔絶された地で生きたいと願った土地が

この美しい島だった。



サンゴが美しく島を囲み

四季を巡る草花は

私たちの憂いや不安を拭ってくれる

頼もしい仲間だった。





[2]ヤマトタケルの物語

ヤマトタケルと呼ばれた人物がいた。

ただ、ヤマトタケルというのは日本の〝史実”を作った、いわばアニメの主人公のようなもので真実ではない。

国を作り、民を統治した人物である。

時とともに時代は移り変わり、

ヤマトタケルは朝廷の権力に利用されるようになった。

彼はそれを見越して、史実に名前を残したまま消えた。


朝廷は求めた。

彼の活躍を。

朝廷の威厳を保つため、また、侵略の権力とするために。




彼は国を去り、小さな島へと身を移した。


自分が降り立った安芸の島へ。


同じ憂いを持つ者たちの集う島、厳島へ。




すごく短いですね。厳島の旅をしている間、本当は歴史絵巻みたいにイメージが流れていました。いつか物語にできたらいいなと思っています。そういえば平家が出て来なかった。

離れがたい想いがある場所には、時が来ると引き寄せられるものですか?

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2011/06/02 07:53 | Comments(0) | TrackBack() | 石じゃない物語

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