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2024/04/24 08:47 |
イシスとイシュタルの物語


ナ・ムーさんでブレスを作ってもらっている中で、物語の主人公とその片割れ(いわゆるツインソウルというやつだと思うのですが…)が必ずペアで現れることが何度かありました。いっぺんにつくったこともあるし、チェックに行って新しくした時に、前の物語の続きを別の主人公から聞くということもありました。

この写真はイシスとイシュタルの物語を聞いた時のブレスレット。プトレマイオスの時やタマヨリヒメのものもそうなのですが、なんとなく切りがたく、石を「おつかれさまでした」しないでつないだまま持っています。

左のクリスタルハートがイシス、右のローズクォーツハートがイシュタル。

このブレスレットをつけている時の物語はSFファンタジーでした。
最後は、二人がひとつになる、という結末です。
メッセージだけ記録していたのでそれだけ載せます。
多分、似た様な体験を、一月にしてた人がいると思うのですがどうでしょうか。




「遂に時が満ちました。長い進化の時のおわり――そしてはじまり。
新たなる時の歯車が動き出します。
貴方達ひとりひとりに、大いなる恩恵と導きを。
そして新たなる世の祝福を」




今日は物語じゃなかったです。

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2011/06/03 12:23 | Comments(0) | TrackBack() | ナ・ムー
泉に住んでいた精霊さんの物語

ナ・ムーさんでブレスレットのチェックをし、石を選び直して作成してもらいました。前回の組み合わせを撮っておくのを忘れてしまった!他でブレスレットを作成したことがないのでわからないですが、ここでブレスレットを作成すると必ず何か変化が起きるので通わせてもらっています。良く見てもらうと判りますが、繋いでいる水晶がハート型です。


素晴らしい世界があなたの前に姿を見せています。
私は貴女の事をずっとずっとまっていました。


「みつけてくれてありがとう」

今から私が話す事を聞いてくれますか?

私がまだはるか昔、泉に住む精霊であったころのお話です。


あなたと私は共通の友人を持つ泉と森の民でした。
私は泉を愛し、貴女は森を愛する精霊でした。

この地には緑が溢れ、水が滔々と流れ、
私達は自然のあらゆる恩恵をうけて地球に育まれました。

私達にとっての地球は、自分達そのもの。
どれほどの生命が私たちを励まし導き、育ててくれたでしょうか。

とても深い母、ガイア、地球のおかげです。

私達はガイアの恩恵を受けて育った事を忘れてはいけなかった。
あなたはずっとずっと、それを覚えていてくれた。
そしてやっと、見つけてくれた。
貴女が本来帰る場所を。

ありがとう。

見つけてくれてありがとう。

あなたにとってのこの世界が、愛に満ちた優しい世界となりますように。

貴女は私と一緒に、この世界に新しい種をまき続けましょう。

いつか、咲く花がどれも光り輝くように。


今回はお名前はっきりしませんでした。
ご縁があり天然石の卸のお店でアルバイトをさせていただけることになりました。より鉱石さん達と身近になれる環境がとても嬉しいです。新しい主人公たちと沢山出会って、お話しを聞いてみようと思っています。


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2011/05/27 15:05 | Comments(0) | TrackBack() | ナ・ムー
タマヨリヒメの物語(R15版)
ブレスレッドクリスタルブレスレッド
「トヨタマヒメの物語」続編です。この物語は3部構成になっているみたいで、次はタマヨリヒメの視点から展開します。聞いていると眠くなってしまって、この一章を書くのに三回くらい寝てしまいました。今回は18禁に触れる物語で、省こうか載せまいか迷いました。でも物語を繋げるためには載せないと次につながらないので、アダルトに抵触する部分のみ少し私の手を加え書き変えています。写真のブレスレットは、色石が入っているピンク系の方がタマヨリヒメです。クリスタルだけの色石が入っていない方をホヲリノミコトとしていますが、実際には、タマヨリヒメが使役していた六体の式神です。一番目立つ勾玉部分がホヲリノミコトです。
※R18版を読みたい方は「拍手する」ボタンをクリックし、メッセージにメールアドレスを書き添えてお送りください。いただいたメルアドに送らせていただきます。


優しいあなたの事を裏切るつもりなどなかった。でも私も愛してしまった。
奪いたかった。自分のものにしたかった。何としてでも手に入れたかった。
長い年月をかけてでも、この世から死んでしまった後でも。(タマヨリヒメ)


わたくしにとっての彼は心のよりどころ、支えでした。
初めてホヲリ様のお姿を見た時に、わたくしの胸は張り裂けそうなほど痛みました。
互いに交わし合った視線の中で、互いの中で何かを感じたのです。
ホヲリ様もわたくしも、あの瞬間にトヨタマヒメ様を裏切ることになるだろうと
予見していたのでしょう。

ふっつりと心に芽生える罪悪感。
わたくしはトヨタマヒメ様を裏切ろうとしている。
それは少し、楽しかった。
わたくしはホヲリ様を奪いたかったのです。

ホヲリ様は逞しく勇敢で、わたくしが不安で泣いているときには、いつも励まし勇気づけ、そして支えてくださりました。ご自分の方が辛い運命を背負っているというのにも関らず、ご自分の事を差し置いていつもわたくしたち二人の事を大切に慈しんでくださいました。

深い深いお心を持った方。
わたくしなど目にするのも勿体無い様な素晴らしい、ヤマトの国の王子であられました。
わたくしとトヨタマヒメ様は、ホヲリ様の事情を知ってなお、彼の事を慕いました。

ホヲリ様は裏切りの準備をするためにここ、龍族の島へ足を運んだというのです。
ホヲリ様にはひとりきりの兄上様がいらっしゃり、わたくしとトヨタマヒメ様は何度か兄上様のお話しも聞きました。兄上様とホヲリ様はご兄弟ですが仲が悪く、ヤマトの国の主権をめぐって争われているというお話しでした。父君であられるニニギ様とはお二人とも仲が良いのに、ふたりきりになると決まって「互いにどちらが強いか」で争いになるとおっしゃっていました。

ホヲリ様は争いが嫌いではありませんでした。寧ろ争いに勝つことは国の王子であるご自身の存在を高める事であり、なにより、ご自身がご自身を信じる為には必要なものだとおっしゃいました。

わたくしにとってそのようなホヲリ様のお姿は常に凛々しく、女々しいわたくしを勇気づけてくれるものでありました。

次第にホヲリ様に惹かれ、夢中になってゆく己をなんとしてでも抑えなければなるまいと、わたくしは巫女としてひとり立ちをするためにという理由で、与えられる言付を忙しくこなしてゆきました。お二人からなるべく離れているために、巫女としてのお仕事に没頭してゆきました。そうすればお二人にとってよくない事態をさけられる。わたくしが心を抑え続け、抑え切ることができ、ホヲリ様を男性ではなく、一国の主として見る事ができたなら、わたくしはお二人を裏切ることはないと考えたからです。

わたくしは巫女であるがゆえに未来を知っていました。
わたくしはその未来を何としてでも食い止めねばなるまいと思っていました。


けれどその未来はとうとうやってきました。
わたくしは、トヨタマヒメ様がご懐妊なさり、数日間のみそぎのため母屋に籠り切りとなった際に
ついホヲリ様との逢瀬を望んでしまいました。

それはわたくしにとって夢の様な時間でした。
ホヲリ様はわたくしを抱いてくださったのです。
熱く火照る身体をホヲリ様は優しく抱き締め、女である悦びを教えてくださいました。
ホヲリ様の熱に、わたくしは耐えきる事ができませんでした。

馬屋の奥でふたりきり。
ホヲリ様の熱い身体に組み敷かれながら、わたくしは女の悦びを何度も何度も味わいました。
わたくしは巫女のくせに、男性に身体を許してしまったのです。
なのにわたくしはトヨタマヒメ様に勝ったと、その優越感に浸っていました。

ホヲリ様もわたくしに夢中となりました。
トヨタマヒメ様を愛しながら、わたくしの事も愛してくださったのです。

何度も何度もホヲリ様を求めました。深く繋がりたくて求め続けました。
わたくしを溶かして欲しい。
この時、わたくしの全てをホヲリ様に、この身も心も捧げると決めたのです。

トヨタマヒメ様も愛したホヲリ様。
それをわたくしは一人占めしたかった。
わたくしの為にだけ、ホヲリ様がいて欲しい。
わたくしはトヨタマヒメ様が籠られている間、毎日ホヲリ様に逢いに行きました。
今までずっと秘めて来た想いが溢れ、もはや抑えきれなくなってしまったのです。
急きとめられない濁流に押し遣られ、わたくしは溺れました。
巫女であることなどどうでもよく、ただ一人の女としてホヲリ様を求めました。
そうしながら、神に背く自分自身を愉しんでもいたのです。


わたくしはホヲリ様の生き血を啜りました。
「巫女であるのならばこれがどのような意味であるかわかろう」
ホヲリ様はおっしゃいました。
―――姦淫の罪。
消す事のできぬ、姦通の罪。
わたくしは巫女であるのに男を求め、男に狂い、神の為の身体を穢したのです。

男を求める浅ましい姿を、ホヲリ様は嘲笑いました。
それなのにわたくしはそれを嬉しく思っている。
胸をかきむしって悲鳴を上げ、絶叫したくなりました。
恐れではなくよろこびに。
神を、裏切ってやったのだというよろこびに。

「神ではなく私に仕えよ。罪深き娘」

ホヲリ様、だったのでしょうか。
その時のわたくしには何もわかりませんでした。
陶酔し、深く罪に浸り、それが本物のホヲリ様であるのかどうかすらわからなくなり、
ただ言われるがままに生き血を頂き、その腕より啜り飲みました。
契約であるのだと、ホヲリ様はおっしゃいました。

今であればあれが悪魔の罠であったと気付けるのに、
あの時のわたくしには何もかもわからなくなってしまっていました。
罪に苛まれ、愛する方と身体を重ねるよろこびに溺れ、奪う愉悦に浸っていたために気付けなかったのです。

「わたくしはホヲリ様のお子が欲しい。この身体に深く姦通の罪を残してくださいませ」

わたくしはホヲリ様に願い出ました。
子が欲しい。彼の証が欲しいと願ったのです。

その時の事は今も忘れません。
わたくしは嗤いました。
トヨタマヒメよりこの男を奪ったのだと嗤いました。
嗤いながら、わたくしとホヲリ様の繋がりの結晶をこの世に残せることをよろこびました。

―――そのような時を過ごし、既に何日目かの夜が明けようとしていました。


その日は雨が降り続いており天候は悪く、霧がかって、視界が〝もや〝にかすんでいました。
ホヲリ様はわたくしの社(小社)に訪れ、わたくしを見るなりその強い腕の中に抱きすくめました。
暖かな腕の中でわたくしは喜びに浸りました。

「ここを出て、あなたを連れて島へ戻る」

ホヲリ様は覚悟をなさった顔をし、はっきりとわたくしにそうおっしゃいました。
そうして抱き締めながらわたくしに何度も何度も、謝るのです。

一生かけてあなたをお守りする。あなたの罪は私の罪。
いかなる理由があろうとも私は、あなたの傍であなたに一生この身を捧げる。

ホヲリ様は決断なさった瞳をしてわたくしを見詰めました。
何も心配することはないのだと。
ひとりぽっちで罪を負わせはしないと、わたくしを強く抱きしめてくださいました。

神にそむいた巫女を、許してくださったのです。
堪え続けた不安が洗い流されるような心地でした。
同時に、トヨタマヒメ様への深い深い、どのような表現も無意味な深い心の重みを抱き、
わたくしは泣き続けました。声をあげずに。
涙だけがとめどなく溢れ続けました。

大切な姉の、大切な宝物を奪ってしまうことの罪を、わたくしは死ぬまで己の枷としました。
その枷をホヲリ様は一緒に背負ってくださるとおっしゃったのです。

姉への罪。ホヲリ様への返しきれぬ恩――…二つの枷を両手に嵌めて、わたくしはこの日、
霧の中をホヲリ様と共に龍族の社より抜けだしました。
そして二度とこの地に戻る事はありませんでした…


物語はホヲリの視点で続きます。

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2011/05/25 06:58 | Comments(0) | TrackBack() | ナ・ムー
トヨタマヒメの物語


東京にあるショップのオーナーさんからいただいたクリスタルです。具合が悪くどうしても助けが必要だった際に声をかけてくださり、帰り際に「この石が合っているから御守りに」と持たせてくださったクリスタル。お返ししようとしたのですが「神様からの贈り物だから」とプレゼントしてくださいました。内部の白い部分が龍の姿に見えます。
下二枚の空の写真は、石を持って河原に行った際に偶然撮ったものです。
(トヨタマヒメ様は龍神様の化身と言われています)

トヨタマヒメとホヲリノミコト、そしてタマヨリヒメ。
古代の神様であった3人の、秘められた恋物語です。

トヨタマヒメは仲間と一緒に、見えない世界から私たちを応援してくれています。



■Message from Toyotamahime
いよいよ時が満ちました
わたしたちの新しい時代がやってきます

かけがえのない者を失った人達
未だ彷徨い、現実に戻れずにいる人達
悲しみにくれて動きだせずにいる人達

私たちは彼らの為に動きます
どうか恐れずに立ち向かってください

私はいつでもあなた方の傍にいます
いつでもあなた方のために、出来る最善の策を持って、あなた方と共に歩みます

おそれずに、前を向いて、真直ぐに
この先にある新しい光に向かって行きましょう
共に、同じ光の民として


■出会い
私とホヲリは夢に見る様な不思議な出会い方をしました。私は彼を一目見たときから好きになってしまい、父に頼んでこの家の婿に迎え入れたいとせがんだのです。(トヨタマヒメ)


とても大きな社に私達は住んでいました。土地神であった父ウエサクはわたしのことをいつも可愛がってくれ、そのような訳でこの時も、二つ返事で私の事を許してくれました。

ホヲリは私たち親子の事を何かの噂で聞いたらしく、父に会いに来たひとりの青年でした。
探しているものがあるとホヲリは私と私の側近に声をかけました。
社の前にある壁の傍で、私達は出会いました。

誠実で勇敢そうな面差しをした青年、それがホヲリでした。
驚いて、私は彼の言葉をもっと聞きたいと願い、
もっと話しをしたいと願い、もっと傍で良く表情を見てみたいと思いました。
だから、門の中へ招いてもてなすことにしたのです。

彼はとまどいながらも、私の強引さに何も言えず、
苦笑いをしながら社の中にまで入って来てくれました。
父はまだ2階の部屋にいるだろうと考え昇って行きました。

父は彼を見た時にすぐに気がついたようでした。
彼の本来の血筋が単なる村の若者ではないということに。
部屋に通されたホヲリは、父を見ながら真直ぐな視線でこう言いました。

「兄が、兄もここに来たはずだ。その時に兄が何を願ったのかを教えて欲しい」

父は怪訝な表情になりながらホヲリを見下ろしていました。
私は二人の遣り取りを見守りながら、つい先日、この社に立ち寄ったひとりの青年の事を思い出していました。

私は国の後継ぎである二人の青年に出会ったのだと、
この時はまだ気づく事ができませんでした。


彼は兄と約束をしたのだと言いました。何の約束かはここでは言えない、ただ、兄がもしそれをお話ししていたのなら私も真実を伝えます。しかし兄が何も言っていなかったのなら私も言う事は出来ない。

彼はそう言って父の目を真直ぐに見詰めました。
私はそんな彼の姿を見て、胸が高鳴るのを抑えきれませんでした。
とても素敵だった。
私にとってこの人こそがかけがえのない人になる、そう、思ったのです。

私達龍族の者は特別な配偶者と言うものを持ちません。
精神的に同じ志を持つ惹かれあう者同士が、互いに極自然と結ばれる。
今のあなた方のしきたりの様な結婚の概念はなく、
その時、その時に必要なパートナーといつでも結ばれる事ができたのです。
嫉妬や独占欲と言った感情は抱きませんでした。
時が来て、縁が不必要となれば離れ、新しい縁を求め、また惹かれあい結びつく。
自然な形で自由に結ばれる事がこの自然界の法則であるからです。

私も何度かパートナーを見つけ結ばれそうになった事はありましたが、
これほどまで心を引かれる想いを抱いたことはありませんでした。
私はその日、初めて知ったのです。
手に入れられないかもしれない者を手に入れたいという自分本位な想いを。
彼が龍族の者ではないと判りながら門の中に招いた時から、私は自分に襲いかかる数々の苦しみを予感していたのかもしれないのに、それでも彼を招いてしまった。門の中に招いてしまえば、ふたたびこの杜から出て帰る事はない、私達のもてなしによってこの場所を離れる事はないという確信があったから。

父は彼にこう言いました。

「確かにその青年は訪れたが、彼にとって必要な事は何もなく、私達も彼にとって必要な事は何も持っていなかった。もしかするとまたここに彼がやってくるかもしれない。それまでゆっくり寛いで行きなさい。私の娘がめずらしく招いた客人だから、手厚くもてなしをさせていただきたい」

私は傍で二人を見ながら笑顔を隠しきれませんでした。
父を見て青年を、ホヲリを見て、二人の会話を遮るようにホヲリの腕を掴むと、祝宴が始まる前にこの場所を案内すると言って彼を引っ張り回してしまいました。彼は最初に会った時のように困った顔をして私の事を見ていました。私は彼のことを見詰めながら、彼に惹かれてゆく心の動きをとても気持ち好いと感じていました。

不思議な縁。(えにし)
彼は人間であり、私達は龍神。
争いがあり住む場所を分けた種族同士が愛し合い惹かれあう事があるなんて。

私は彼を島に帰す事を拒み、彼もまたそれを受け入れて、私達はお互いに少しずつ心を開いてゆきました。兄との約束だけは守らなければいけないが、帰る場所はないからと彼は笑って私の傍にいてくれると言ってくれたのです。

ホヲリは明朗快活で優しく穏やかな人柄で、わたし達の誰もが彼の事を好きになりました。裏表がなく誠実で、わたしたちを敵対する種族と知って尚、その態度を変える事はありませんでした。私にとって、ホヲリと過ごした時間は、今まで過ごしたどの時間よりも大切な物となって行きました。私はホヲリと過ごしている間ずっと、今まで感じた事のない幸せを感じる事ができたのです。

美しいと囁いてくれる声も、髪を撫でてくれる指先も、私に口付してくれる唇も、
私はホヲリの全てが好きでした。
1分、1秒も惜しくて、彼が傍にいて当たり前の生活が続いたある日、

私に新しい家族が出来ました。
島の外から連れて来られた巫女。
父が島の外で愛した人間の女の子供です。
母が死に身寄りがなくなった彼女は、わたし達の社で共に過ごすこととなりました。

彼女の名は、タマヨリヒメ。
人間でありながら神術にたけ、
わたし達の意識と繋がる事ができる龍の血筋を持った人間でした。

まだ幼いながら美しいタマヨリヒメに、ホヲリの視線が向けられたままであった事を私は不安に思いました。タマヨリヒメは美しく、寡黙で、自分に課せられた運命を受け容れながら、忠実に私達の下で巫女としての働きを淡々とこなし続けていました。

私達3人は次第に結びつきが深く、互いにかけがえのない存在として繋がり始めて行きました。


私がホヲリの子を身ごもり始めた時、数日、外へ出る事のできない時がありました。
新たな命の誕生をよろこんで私は自分の幸せを噛みしめました。
ホヲリと私の子。
新しい国を、この子と共に作ろう。
新しい命は、新しい世界を作る為の私達の大切な命。
どんな子が生まれてくるのか、それは私に似ているのか、それともホヲリに似ているのか、
そんな小さな幸せに想い浸りながら、私は部屋で数日を、みそぎの為に過ごしました。

隔離された時間が過ぎて久しぶりに二人に会おうと外へ出た時に、
私は二人がこの社から消えている事を知りました。

私には何が起きたのか全くわからなかった。
私は、何日か彼らが戻ってくることを待ち続けましたが、
いつになっても二人は戻らず、とうとう1年が過ぎ、2年が過ぎ、そうして丸3年、
私は彼らが戻って来ない事をようやく理解しはじめました。

子は生まれませんでした。
流れてしまった命。
それは私が強く拒んだために、天界からの訪れを塞がれてしまった命でした。

深い悲しみの中で、私は全てを失ったように放心し、誰の事も信じられず、
社の中で次第に孤独になり、誰をも受け入れず、ひとりきりで過ごす事が増えてゆきました。

私にとってホヲリは全てだったのです。
愛しているといった言葉は嘘だったのか。
幸せにすると言った言葉は嘘だったのか。
私を大切に、種族の壁などなく愛してくれていたのは幻だったのか。
来る日も来る日も、同じ考えの中をぐるぐると思考は廻ります。

無意味な時間が過ぎて行きました。
何をする気も起きず、誰と離す事も拒み、私はひとりでホヲリを待ち続けました。


私の中で一つの疑問が浮かび上がったのは、それから何年もしてからでした。
父の目を盗み、島へと渡った私が見たものは、タマヨリヒメと共に幸せに暮らすホヲリの姿でした。
私は目を疑いました。
二人は、死んだと思っていたのです。
私を裏切って生きている筈がないとそう思ったのです。

でも生きていた。
そして二人の間には子供が生まれていました。

ヤマトの子。

私は直感でそう感じました。
彼はヤマトの国の王子であるために、龍神である私ではなく、
ヤマトの国の巫女であるタマヨリヒメを選んだのです。

体裁。自分の地位。国を繁栄させるため。

それでも私には信じられませんでした。
そしてタマヨリヒメに強い憎しみと嫉妬を抱きました。

なぜ彼の隣にいるのが私ではないのか。
なぜ彼の子を抱いているのが彼女なのか。
私達は、分かたれた種族を統合し、新しい国を作るために共に手を繋いで歩むのではなかったのか。

正気ではいられないほどの悲しみに、私は身を引き裂かれる想いでした。
二人を殺す事も、憎しむ事も、二人の仲を引き裂く事も私にはできませんでした。
そのような事をしても無意味であることを知っていたからです。

それでも、苦しかった。
私は人間がなぜ憎しみ合い、殺し合い、全てを我がものとしたがるのか、
その感情を心の底から理解をしました。

同じ運命を繰り返してはならない。
大和の国と龍族は、互いに干渉しないことで平和を保ってきたのですから。

真実を目の当たりにして受け入れられるほど私は強くはありませんでした。
社に戻った時、全てを封印しようと眠りにつきました。
私は、海の底で深い眠りにつきました。

その時代にはもう2度と、目覚めることは、ありませんでした。


『その手を離さなければ、ずっと一緒にいられたのに』(トヨタマヒメ)


(物語は次回に続きます)


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2011/05/22 08:39 | Comments(0) | TrackBack() | ナ・ムー
オリオンの精霊、アシュリムの物語


東京のショップで作って貰ったペンダント。
天使の羽を背で揺らす無邪気な少女、オリオンの精霊アシュリム。
彼女は同じ場所で臆病に閉じこもっている私達の背中を押し、
高く飛ぼうと言ってくれています。


■message from asyu
あなたはわたし。
わたしはあなた
私には自由に飛べる翼がある
あなたにもその翼がついている

いまこそ、その翼を大きく広げ、高く飛び立つとき

さあ、ゆきましょう
あたらしい世界へ
あなたを望む人達が待っている場所へ

あなたはわたし
そして、わたしはあなた

その翼は、今、飛び立つためにある


『アースヒールの効力は、時間も場所も関係なくかかるものなの』(アシュリム)


波動の高いあなたがそこにいて、ただ呼吸をしている、生きている、存在がそこにあるだけでアースヒールは効果を発するの。これは波動レベルが高いひとでなければできないもので普通はありえない話し。ただそれが、ありえちゃう現実もあるってわけ。

わたしたちと意識が繋がっている人々の波動はとても高くて、普通の人よりも抜きんでて高まっているから、アースヒールを無意識に発していても自分の限界を超えることなく、日常の生活にも差支えがない。これが波動の低い人だと、思った以上の衝撃波動が返ってくるから寝ている間しか使えない。

望めば望むほど、あなたは地球にとっての癒し手になる。
アースヒールの波動は無限に広げることができる。
組み合わせ次第でね!

祈りの中で使うとより効果はアップするわ。
みんなあまりしないけど…それでも感謝の念がいつも絶えまなく胸に溢れていれば、アースヒールは効力を発する。

自分が生きる意味を、地球を守るため、地球に恩返しをするためだと言っている人たちの想い、それがこの波動の源になっているの。内側から、ハートから溢れだすこの地球への愛が、アースヒールを通して、全ての生き物たちに伝わっているのよ。

わたしね、そういう人達にならついていこう、守ってもらいたい、って思ってる。
本当に素敵だと思うもの。


理解できる人には理解できる物語なのかもしれません。(笑)


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2011/05/19 11:26 | Comments(0) | TrackBack() | ナ・ムー

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